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センスの良いインディロックバンドの情報と旅先の情報を発信

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Vanilla children@神戸Varit

近頃、神戸Varitに行く時といえば、大概はVanilla childrenのライブに行く時だ。

ここ2年くらい、Vanilla childrenは神戸Varitにしか出演していない。
月1~3回のペースで確実に毎月出演している。

”ひとつのハコしか出ない”という確固としてたこだわりがあるのかは、
不明であるが、言えることは流石にそれだけ同じ場所で出続けているだけあって、
ライブで再現性と言った面では、毎回ほぼ100点満点だ。
ライブハウス側が演出する音響、照明、アンプのセッティングはほぼ完ぺきに近い。
バンド側もよく熟知した場所であるため、ほとんど失敗なくライブを進行できている。

ただ、Vanilla Childrenも本当に素晴らしいバンドであるならば、
(実際、本当に素晴らしいバンドであるが)
出来る限り多くの人にパフォーマンスや楽曲を届ける必要があるし、日本全国は元より海外でも知られる存在になる必要がある。

今回発表するCDが外の世界に対して正統な評価をされるのであれば、当然、神戸Varitに留まることは許されない。
そのため、今回のワンマンライブは次のステップに進むための"総括"の位置付であり、相当の意味合いが含まれている。

実際、今回のCD音源(ライブ入場者には全員配布された)は彼らの突出した才能が如何なく発揮された本当に素晴らしい作品だ。
「学生時代の良き思い出」として終わらせる事が許されない責任を負うほどの内容であるのだ。

話を日曜のワンマンライブの日に戻す。
神戸Varitに到着すると、すでに入口には入場を待つ人の行列。
入場料を支払い、CD音源を受取る。
今回のワンマンライブは彼らの初めてのCD音源『The Golden boys chechered life』の
レコ発イベントである。
ちなみにこの音源は今のところライブハウスでしか手に入れることはできない。

フロアに入ると、照明が落としてあって暗い。
ステージ前の1Fにはテーブルが置いてあり、どこか古いレストランのような演出がなされている。バーカウンターに行くとウェルカムドリンクとしてグラスワインを1杯もらった。神戸Varitを知り尽くした彼らの演出である。ステージ横のスクリーンには69年ウッドストックの映像が流れている。DJがジャニスジョップリンを流している。

テーブルが置いてあるにしても、会場は1Fも2Fも結構人で埋まっている。
200人いるかいないかくらい。ローカルバンドとして相当入ってる人数だ。
そしてそのお客さんたちも彼らの個人的な友人というよりも、純粋に「Vanilla childrenを観に来た」という様相の層が多い。
そしてスタート時間の19:00オンタイムになり、Vanilla childenがステージに登場した。
CD音源の1トラック目でもあり、タイトル曲の「The Golden boys chechered life」で幕を明ける。マイナー調のメロディで始まり、間奏を経てイーグルスの『ホテルカリフォルニア』を思わせるような展開に流れる。そのホテルカリフォルニアであってもちょっとクドいなあと感じるボクであってもこれはなぜかまったくクドくならない傑作曲。
これをいつものライブでもトップに持ってくるのだ。
そして、いつものように『Dance』に流れる。この流れ。もうこの2曲でいつも心を掴まれるのだ。いつも。
この2曲を聴く間にいつも思いを巡らせる。
「このバンドなんなんだろう?」
CDのレビューにも書いてあるが、彼らの曲を聴いて瞬間に思い浮かべるのはレッドツェッペリンやブラックサバスのような70年代のハードロックバンド及びピンクフロイドやキングクリムゾンのようなプログレロックである。しかしそう思ってそれらのバンドを聴き直してみても不思議とVanilla childrenには直接つながらない。
エッセンスは確かにあるにせよ、四人囃子やイエスを聴いてる時のような退屈さやノスタルジックさは皆無だ。
決定的なのはキャッチャーさだ。
彼らはオーソドックスなメロディセンスを基盤にしておきながら、リズムは非常にダンサブルだ。そういう視点で観て行けば、むしろRADIOHEADの「Heil To The Thief」あたりと繋げたほうが全然合点がいく。
それかマッシヴアタックやポーティスヘッドとかのブリストルのバンドだったり。最近だったらJAMES BLAKE。とにかくブリットポップ以降のUKシーンとの共通点が色濃い。






と思いを巡らせているうちに彼らはアンコールも含めて1時間30分のライブを敢行した。
確かに全国規模のバンドがするようなワンマンライブに比べては完成度はそこまで高く無いにしろ、途中でアコースティックタイムを挟んだり、プラトンへの思いを語るMCを挟んだり、観る人の興味を継続させようとする試みは随所にあった。
この日のワンマンライブを特別のものにしようという一生懸命な意気込みは終始し伝わってきており、青臭くもあり、心を打つものがあったのは言うまでもない。
最後はいつものようにビートルズの『A DAY IN THE LIFE』のカバーで幕を閉じ、
Vanilla childrenのメンバー達はステージの奥に幕へ消えて行った。
この幕が彼らのワンマンの大成功の終演でもあり、これからの新たな始まりでもあるのだ。


Vanilla children 1st ワンマン「The Golden boys checkered night ~呪われた夜~」
Vanilla chirdren★★★★★☆



Vanilla childrenは6月17日(日)開催のUK ROCK NITEにも出演します!
彼らとしては久しぶりの神戸Varit以外の公演。そして実は貴重な大阪公演です!
是非目撃しに来てください!




TJ
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Nahavand@中津Vi-code




前の公園ののどかさと高架下のコメディアンの落書き。
駅前にある不気味な立飲み屋。正常そうで良く見たら独特な街の中津。
Vi-codeは本当に久しぶりだ。

"海外のシーンを彷彿とさせる洗練された音楽を集めたイベント"
ということだったが、到着した時に演奏していたカツマーレは京橋駅前で演奏してそうなユル系アコースティックバンドだった。
元々のスケジュールではYDESTROYDEが出演予定だったが、キャンンセルになってしまったらしく、テーマとは若干かけ離れてしまったらしい。
ライブハウスのブッキングも大変そうだ。

フロアでNahavandの両氏と再会のあいさつする。
時里君は髪型がジムリードみたいになっていた。
ある意味”オールジャンル”のブッキングで(と言っても他は普通のロックバンドだが)
このバンドがどんな受け入れ方をするんだろうというのが、今回気になってた観点だ。

前半、フロアで懐疑的な空気が支配していたのは予想通り。
しかし、除々に
曲間での拍手が目立つようになり、評価は反転した。Docummentary以降の後半からは明らかにそこにいた観客のほとんどに受け入れられていた。
Nahavandが特定のファンが集まるイベントや知ったもの同士のイベントなど特殊な環境に限定されて評価されるクローズされたバンドではなく、ランダムでフラットな観客に対しても、何らかの衝撃を与え、反応を得られるオープンな実力を持つバンドであると証明されたのだ。


彼らは自分たちの音楽性を「ロックの手法を使ったヒップホップである」と言う。

長谷川町蔵の名著、『文化系のためのヒップホップ入門』では"先進性を突き詰めるロックとヒップホップは全く別の性質もを持つ"と説いている。つまりこの両者を組み合わせるのはそれほど容易ではない。
ヒップホップの手法を使ったロックの表現はこれまでたくさんあった。
しかし、彼らは最終的な着地点をヒップホップに定めている。
これが聴くものに新鮮さを植付け、間違いなく彼らの武器だ。




●1週間限定配信 ※配信は完了しました



欲を言えばもう少しエンターテイメント性のあるライブ(客に迎合すると言う事ではなく)を観てみたいが、曲の質、アプローチ共にそれを超えるほどの魅力は確実に持っている。
これからどう成長していくか本当に楽しみだ。



5月25日@vi-code
スーパーアスレチックス
the uoza
カツマーレー★☆
ざらめ箱※
Nahavand★★★★★☆




Nahavandは6月17日のUK ROCK NITEにも出演してくれます!
彼らのパフォーマンスを是非目撃してください!





TJ

PURPLE/CRYPT CITY/LLIES AND REMAINS@京都METRO


昨日はnicoFLASHと一緒に京都メトロへ行ってきた。
もともとSELFISHCUNTというUKのバンドのJAPANツアーだったのが、
等の来日バンドがキャンセルになり、そのサポートバンドだけのツアーになったということ。

とはいえ、サポートバンドは超豪華。
近く、キリングジョークやシャーベッツも出演するフェスを主催するというLLIES AND REMAINS、元ナンバーガールの中尾憲太郎率いるCRYPT CITY、そして今注目の若手バンドPURPLEだ。

PURPLEは素晴らしかった。
一言、「攻めてるバンド」。前に見た時は曲の輪郭が掴みにくいのが気になったけど、
そこのところはしっかり改善されてた。
リードギターとサイドギターの音がもうちょっと区分つくようになったほうがいいとは思うけど、でも以前に比べたら、レベルアップしてるのは歴然だ。



前半はSPKだったり、THROBBING GRISTLESみたいなインダストリアル/ポストパンクを彷彿とさせる曲を連続させてダークで空間的な雰囲気を作り、ラストにスローでメロディアスな曲(nicoFLASH曰く「ジザメリを彷彿する名曲」)でオチをつけるというドラマチックな流れを自然にやってのける。
あらゆるところでライブが評価されているのも頷ける実力バンドだ。

PURPLEが終了後、近くのラーメン屋『東龍』で中尾憲太郎が呑んでいるとの情報をキャッチ!2人で急いで東龍に向かった!

しかし、中尾憲太郎はすでに宴を終えた後。仕方なく2人で瓶ビールを空ける。
ボクはおつまみセット、nicoFLASHは中華そばをすする。

●中尾憲太郎が宴を開いた中華そば屋『東龍』



そして再びメトロに戻るとステージの上は目を閉じてベースを弾く中尾憲太郎の姿が!
CRYPT CITYは始まっていた!



CRYPT CITY、基本はヘヴィーロック以前のラウドロックと言おうか。
Vo.歌い方とかSYSTEM OF A DOWNを彷彿した(違うかな?)。
でも途中でほとんどPILみたいな曲があったり、多彩だ。
当然ながらに演奏の迫力は凄いし、Vo.のライブを盛り上げようとするしぐさなどは流石にプロフェッショナル。

ミーハーな事を言えばベースを持ち上げるパフォーマンスをする”中尾憲太郎”、調子に乗って関西弁でMCをするVo.に対して「もういいよ」とイラっとする"中尾憲太郎"が見れて満足!

さらに、「せっかく来たんだから」と、ライブ終了後に握手してもらいに行こうとしけど、なんにしてもこの人オーラが凄い。ボクらだけでなく、他のお客さんも近寄ろうとしない。
それでも接触するタイミングを見ながら観察していると、唯一あいさつに行った某レーベルのスタッフと思われる人がテキーラ一気させられてた!
「テキーラは嫌だ」と2人とも握手は諦めることに。

そしてトリのLILLES AND REMAINS。
京都でほとんどライブ活動をしていないながらも、51RECORDSからの電撃デビュー。00年代後半の東京アンダーグラウンドで1シーンを築き、この辺のジャンルを目指す人にとって憧れの存在だ。実はちゃんと見るのは初めてだった。
1stアルバム『Part of Grace』は一時期かなり聴きまくった。本当にとても期待していた。
んだけど、、。

実際ライブを見てがっかり。
パフォーマンスというか、客前で演奏してるという意識がまったく感じられない。音作りも下手。コーラスは口をパクパクしてるだけでまったく聴こえない。曲は良いし、演奏は普通なんだけど、ライブはほとんど素人。

観てて本当につまらなかった。
これが本当にあのLILLIES AND REMAINSなんだろうか。
キリングジョーク呼んで大丈夫なんだろうか?
正直言って音源だけでライブはしないほうが良いと思う。もしくは「実はそっくりさん!騙された気分はどうだい?」というオチを願うまでだ。



5月12日(土)@京都METRO
LILLIES AND REMAINS ★
CRYPTCITY ★★★★★★☆
OUTATBERO ※
PURPLE ★★★★★★

飲み過ぎた。
メトロはお酒の種類も多いし、良いところでした。


TJ

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