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LADY FLASH『恋するビルマーレイ』に関する雑文

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LADY FLASHの新譜「恋するビルマーレイ」が来週には発売になります。
前に出した「vs.Net Power」は無かったことになってて、一応これが1stアルバムになってるみたいですね。
私はもう全く関与していないのですが、LADY FLASHの粋な計らいで関係者用のDEMO音源をいただきました。

これは一通り聴いた後、彼らと直接関係のない人はどこかで「?」という違和感やモヤモヤしたものが残ると思います。

LADY FLASHについては前作のEP「つよくてニューゲーム」の時に、今を時めく加藤マニさんにレビューをお願いして、書いてもらった内容がばっちりそのままで、それに勝るものはなく、今さら評するまでもなく「甘いと思って口に入れたザラメ砂糖の飴が口に入れてみたら血だらけになって、あれ、これってガラスだったのね」という名文です。

今回もまさにそれです。
女性ボーカルが入ったり、小泉マジックの音色で、表面的には、ポップ指向になり、東京のシティ派のインディバンドみたいな風合いになっていますよ。でも「ん?」っていう違和感ありますよね。

やっぱりそういう、今全国のおしゃれなロックファンが洋楽以上にフォローしたいっていう、
東京のインディバンドたち?ミツメとかYOGEEなんとかとか、TEMPAなんとかとか、ceなんとかとか、事務所にも縛られず、マイペースで活動して、音楽性が高いだとか一般人のZINでちやほや、有名人にインスタでアップさわれたり、みんな仲間になって下北でイベントしたり、海外のインディバンドの前座にピックアップされたり、「僕らは違いますよ」って言うんですが、まー、かつての渋谷系みたいな?ボクら東京、ザ・東京。京都は行くけど、大阪はなんか怖いから行かない。メンズノンノにもモデルで出ちゃうよ。みたいな、そういうのがやっぱ平成日本のバンドの勝ち組のパターンですよね。そのクラスになりたい、インバウンドにあやかりたいってバンドが全国にはいっぱいおる憧れの世界ですよ。

で、この『恋するビルマーレイ』は、「そういう、ええ感じのバンドライフ、わてらも味わわせてもらわれへんやろか?」ってそういった世界に、音的には寄せてるんですが、よく聴いたら、乗れてないのか、乗ろうとしてないのか、やっぱ全然違うじゃん!ってなっていますよ。

どこがと言えば、歌詞にやたらスパイシーな単語が溢れてます。
「とらばーゆ」、「テレフォン・セックス」、「大塚 愛」、「ワギャンのランド」なんていう、はっきり10年以上時代タイムスリープしてるような単語だとか。
あるいはワギャンのランドって曲は「ボクらは京橋のパンクス!」ってメインの歌詞があって、さらには北京語まで入ってる。昔、京橋商店街にスゲー餃子うまい店あって火事で燃えてなくなったんですが、なんかそれを思い出すような京橋大好きな超ローカルソングなんです。
これはYOGEEなんとかは歌わないですよ。
「たかじんのそこまで言って委員会」を何年も毎週録画しては楽しみに見てた人間からしか出ないセンスですよ。
この音とキラー・フレーズのギャップが最初は違和感でも、やがて"センス オブ ワンダー"を感じさせてくれます。
Blanky の『Soon Crazy』で「そんな夢を見た後に限って見つからない靴下」のところで「え?」ってなりますが、そういう異質なキラーフレーズですよね。
で、こういう異質な感覚が、ボクみたいに東京のインディバンドブームに乗り切れてない人間には余計にクサビを打ってくるんですよね。

最近Fat White Familyのレビュー書いてて、「このビートは人間の憎悪なんだ」って言ってたのとりあげましたが、このアルバムもある意味そうだと思います。おしゃれなインディバンドに乗り切れない。そんなマイノリティなロックファンを救うバンドですよ。
だから、素直にLADY FLASH=東陽片岡という解釈の聴き方でしっくりくると思います。

※参照:東陽片岡
touyou-aniki

もう、ボクもすでに何10回も聴いてますが、ずっと聴いていけるアルバムだということで間違いないです。

リリース本番に向けて、ちゃんとしたレビューだとかインタビューが出てくるようなので、
ボクはこの辺にしておきます。

TJ
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