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「京都にやって来たNOWEARMANは無双状態だった」:NOWEARMAN@京都アーバンギルド

演奏10分前だというのに ・・
アーヴァンギルドに向かう階段を登ると、早くもNOWEARMANの2人、長野氏と大樹氏の両人が踊り場でゆったりとソファーに腰かけながら迎えてくれた。
この3連休、NOWEARMANは"Oui!”と銘打ち、盟友MIRROR MOVESと共にスプリットツアーに出ていた。福岡、広島と続き、1日置いて前日の深夜には京都に入ったという。

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「なんかいろいろやることばっかりで疲れましたよ。でも博多ではラーメン、広島ではお好み焼き、京都ではにしんそばでしょ。名物はひと通り食べました。」
ツアーの感想を尋ねると、さすがに4日も過ぎた後であるためか、まったりとした様子だ。「まー、いつもの感じでやりますよ」とマイペースの長野氏。でも、まさかあんなに特別な時間が過ごせるとはこの時は思っていなかった。
前出演者のノイズ・サウンドが止んだので久しぶりに再会した時里君と宮内君と一緒にアーヴァンギルドのフロアに入る。
無双状態になったNOWEARMAN

アーヴァンギルドのビールはハートランドのグラスビールだ。特別うまい。
京都のハコはたいがいビールがうまい。
DJのBGMがnew orderの『BLUE MONDAY』に切り替わり、NOWEARMANの3人が準備をはじめる。
1曲目「そして夜は暗い」が始まり、天井の高いアーヴァンギルドにNOWEARMANのサウンドが響いた。
このハコは音が若干音が回り、客席にはこもり気味に聞こえてしまうが、それが良い方向に作用し、バスドラとベースの音がいつもより重く鳴り、グルーヴ感がより立体的になっていた。
これはまさしく、ここでしか聞けないNOWEARMANの音だ。まるでここで何年もやってきたように、まるで京都の闇を飲み込むように、この1曲から空気を変えた。
それに後押しされるかのように、頭を振り回し、よりアグレッシヴに歌唱し、ギターをかきならず長野氏。どこがマイペースだ!
「全然疲れてねーじゃねーか!ダマされた!」

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何度も聴いた『STARS』、『RADIO』ですらも、また全然違う印象で、バッキバキの音とメロディの塊が刺さってくる。
そしてエッジの聞いたドラムソロからダンサブルなベースが乗り、見事な陣形を組んだ3人から織りなすグルーヴの津波はこの新曲で最高潮に達し、まるで清水寺の金剛力士像のように完全に無双状態になった。
YOUTUBEに上がっているdemoでも曲は知ることができるが、このライブで見たものはまるで別物。この曲こうなるのか。これはやっぱ来た甲斐があった。

と思ったころ、前に座ってモスコミュールみたいのを飲んでたチャニング・テイタムが目の前に立ち上がった。
そりゃあシャッターも切りたくなる

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※前の影は後の座席に遠慮なしに無心にシャッターを切るテイタム

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※参照:チャニング・テイタム 代表作は『21ジャンプストリート』

テイタムはデイパックのリュックから一眼レフのデジカメを取り出し、堂々とフラッシュをたきながら、立っては撮り、かがんでは撮り。
肩をたたき「21ジャンプストリート面白かったですよ」と言っても無視。
まるで何かにとりつかれたようにシャッターを切り続ける自動機と化した。NOWEARMANの無双ぷりは見知らぬバックパッカーにすらも雷を落とし、夢中にさせたのだ。その次も、曲の真ん中に最高な"GET DOWN"が埋め込まれている秀逸な新曲。テイタムはもう100枚くらい撮ったか。相変わらずシャッターを切り続けた。

ラストの曲『Through The Night』は歌詞に出てくるとおり、"夜が明けるような"ポップなメロディが心地よい。ある意味ベタかもしれないけど、エンディングにはふさわしい。締めにふさわしい。いつのまにか隣にいたテイタムはだれに微笑んでいるのか、恍惚の表情だった。

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