※前回の京都nanoの終演後、「ライブは良かったけど、外音にもっとインパクトがあればよかった」という感想を伝えたら「じゃあ次はリハで外音聴いてくださいよ」ということになり、臨時スタッフとして参加してきた。リハの段階からNAHAVANDにくっついてたので、今回はその視点で雑文を書きます。
リハ前の16時くらいにはシャングリラの楽屋に入り、挨拶を済ませ、リハに入った。
とりあえず前回のnanoのイメージでPAさんに音のリクエストをしたけど、自分も50人くらいのキャパのPAしかしたことないし、満員レベルで入った場合の出音が想像つかなくて悩んでいたら、良いタイミングでリハを見てたNOVEMBERSの小林さんがアドバイスをくれた。良い点と足りない点をこれ以上ないくらいに的確にコメントしてくれ、かなり完璧に近いような出音に仕上がった。
その後もNAHAVANDの楽屋に小林さんが来てくれ(というかお礼をするために宮内君が呼んだ)、ライブの"音"についてさらに詳しいアドバイスをしていただけた。
今回NAHAVANDの位置づけは前座ではなくゲストだった。ボクが昔バンドしてた時に何とかってバンドをお金で呼んで共演(前座?)をしたことがあったが目も合わせてくれなかった。思い入れが相当違う。
「NAHAVANDとNOVEMBERSは曲の方向性は違うかもしれないけど、フロアへ心地よくキャッチーな音を届けるという目的は共通して、、」ということで、音へのこだわりから、ライブに対する思い入れ、今日のNAHAVANDに求めることまで、ロジカルでわかりやすく、しかもすごく丁寧な口調でを語ってくれた。なんというか、例えば技術者とか料理人とかみたいにすごくプロフェッショナルな姿勢を持った方で、「あーこれが本当のミュージシャンなんだ」と強く感じた。
前売りでほとんどが売れていたというし、開演の30分前にはフロアのほとんどが埋まっていた。当たり前だけど、NOVEMBERSを見に来てるお客さんだ。ここにNAHAVANDのスタイルが果たして伝わるのか?興味がなくてIPHONEをいじりだす人が続出するんじゃないのか?何年か前のプライマルスクリームのライブ中に隣の人がドッカンバトルをしてて驚愕したけど(何しに来た??)、あれが起こるんじゃないか?と心配した。ボクはフロアに忍び込み、様子を探ることにした。
定刻の19:00になり、NAHAVANDが登場した。最初の2曲はやはり若干フロアは硬かった。でも誰1人ドッカンバトルをする人はいなかった。(逆にスマホで写真を撮る自分が怪訝そうな顔で見られたくらい)さっきの小林さんの言葉を思い出す。「うちのライブに来てくれるお客さんは最初は真剣に様子を見てて、気負いせず正直に情熱を傾ければちゃんと反応してくれる」NOVEMBERSのお客さんのジャッジは正直だ。それに応えるべくNAHAVANDのライブは前回の京都nano以上に情熱的なステージングを見せた。出音も良かった。『made』では神がかった低音が響いた。体を揺らしてる影もちらほら視えはじめ、中盤のMCから最後までフロアから拍手が起こった。最後のHold Onでは拍手喝采だった。良かった!NOVEMBERSのお客さんにもNAHAVANDのパフォーマンスは響いた。
その次のNOVEMBERSのライブについては初体験の自分がライブの感想を述べるのはおこがましいので控えておくが、曲を知らなくても最初から最後まで引き込まれてしまった。さっき楽屋で話してたことも思い出しながら見ていたが、やはり音が素晴らしい。繊細な音も、迫力のある音もすべて無駄なく琴線に触れる音だった。
ライブ中、3回のMCの中で小林さんは3回ともNAHAVANDに対する思いやエピソードを語った。今回のNAHAVANDの起用はフックアップではないと言う。3年前にNAHAVANDから若干無礼で正直な手紙と音源を受取り、その内容で"感じたこと”があったことから共演を熱望し、今回実現できた。つまりは"美しい日"というツアーの中でなくてはならない特別な存在だったということを一つ一つ言葉を選びながら語っていた。
テンプレのMCでごまかすのではなく、今日のライブに対する自分の思いを真摯に伝える誠実さ。また、共演者も含めたこの日が特別な美しい日であった意味を伝える姿に、プロフェッショナルさを感じざるを得なかった。
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