心斎橋のHOKAGEで、この間、ライブハウスのスケジュールをDIGってて発見したバンド、The Digsawsのライブを見てきた。
HOKAGEのブッキングライブに来るのも久しぶりだ。前に来たのはThe Foglandsのライブだっけ?あの時は客が対バンの人も含めて2人しかいなかったんだよなー、とか思い出す。今回も平日だし、もしかしてまた2人だろうか?と思ったが、さすがにそうではなかった。
心斎橋HOKAGEはB1がライブフロア、B2がバーカウンター&楽屋になっている。案内もないしわかりにく。B2に降りても手前に部室みたいな楽屋があって奥にバーカウンターがあるのだ。おそらく初めて来た人はわからないであろう。わからなくてドリンクチケットを握りしめたまま帰ってしまう人もいるんじゃないかと思う。
しかしなぜか気にならないのがHOKAGEの持ち味。こういう不便さすらも、味わいと思わせてくれる懐の深さ。ライブフロアが煙草の煙で充満し、安い焼肉屋みたいになってても気にすることはない。ここはそういうところなんだから。
ハイネケン(缶)を受取り、ライブフロアの隅の破れたソファーに座りながらThe Digsawsの登場を待つ。フロア中をグルグルと照らす、まるで意図がわからないミラーボールの照明もいいじゃないか。
ブッキングライブ特有の、お互いの出演者を気にかけない(かける必要もない)。セッティング中も誰も注目してない。ぬるい空気感が良い。
個人イベントの「さー、さー楽しもうぜ!」というのは居心地がわるい。特に平日なんかはこのほっといてくれる感じがいい。汚いのれんがかかった大衆食堂みたいな。食い終わった後にジャンプ読んでても問題ない、あの自由さが好きだ。
そんな水曜日のHOKAGEを味わってるとThe Digsawsが登場する。
冒頭からスピードパンクの「Evil Clown」!
まるで放課中に怖い先生が入ってきた中学校の教室のようにフロアに緊張感が張り詰め、ブッキングライブのぬるい空気を一気に吹き飛ばした!
ダウンピッキングのベースに叫ぶボーカル!リバーブが混ざったディストーションのギターサウンドもやっぱ良い。音量がでかくてもちゃんとメロがあって特徴出てる。おととし観たPalma Violetsもこういう音してた。今の時代の音を選択してると思う。90sのグランジと今の10sのグランジアプローチとは実は明らかに違う。抑えめのAメロからサビで絶叫するパターンを指して「NIRVANAじゃん」とか言われるんだろうか。でもわかる人にはわかると思う。
そんなことどーでもいいと言わんばかり(実際にはノーMC)にThe Digsawsは我がサウンドを突き通す。気が付けば3曲目で5分半にも及ぶ長尺インスト曲(もしかしたら2曲続けてたのかもしれないけど)に突入していた。
そしてインスト曲を終えた後の後半2曲はキャッチーなリフが特徴的な『Deeds Of The Witch』と『Nightcrawler』。サンクラの音源で聴いてた印象よりもかなりパワフルで迫力が伝わってさらかっこよく聞こえた。
結論として、The Digsawsは音源も良いけど、ライブはさらに助長するようにかっこいい。生で見れてよかった。まだ2回目くらいのライブらしいけど、演奏も上手だし、聴き手を引きつけるパフォーマンスもあると思う。楽曲とかサウンドがやや偏りがちだけど、絶対たくさん音楽を聴いてて、ポテンシャルを持ってるバンドだと思うので、いろんなバリエーションを持った曲があったらさらによくなると思った。これからが楽しみなバンドだ。
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