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Nahavand@club SNOOZER 神戸


神戸って三ノ宮周辺までじゃないの?遠かった。
ほぼ明石に近い塩谷駅という、かなりのローカル地域に会場のグッゲンハイム邸はあった。
ホームページの写真にもあるとおり、それはそれはクラッシックな雰囲気のある綺麗な洋館だった。
小高い位置にあるため、明るい時間には海も望めるらしい。広い庭でもリラックスして呑んでる人たちもいたり、かなり良いロケーションだ。
館内に入ると、2つの大広間を繋げて、イベントが開催中。たくさんのロック好きの観客が田中亮太さんのDJで踊っていた。
まるで映画「SWEET SIXTEEN」のホームパーティみたい。飲み物は充実してるし(ビールはハートランド400円)、カレーライスもある。もっと食べたければ駅前で良い感じの居酒屋に入れば良い。CHILL-OUTスペースも程良く合って、これは居心地がよさそうだ。

最初は正直「DJイベントのためにわざわざここまで来るかねえ」と思ってたけど、このロケーションを活かせるのは確かにclub SNOOZERがベストだと思った。

●亮太さんDJ中


●michelle gun elephant「ジェニー」プレイ中



今年の4月、三軒茶屋HEAVEN'S DOORにNahavandが出演したライブに、田中宗一郎氏(以下、通称タナソウ氏)が遊びに来て、具体的な交流はここからとのこと。
この時の状況が収まっているのが "Soul Dwells In Style”MV。ライブハウスでのタナソウ氏が数秒ほどカメオ出演している。
その後、clubSNOOZERでもNahavandの曲がパワープレイされ、今回のゲストライブ出演という運びになる。

●Nahavandのライブスタートをコールするタナソウ氏


クラブでのライブ出演で客を掴むというのは実はかなり難しい。
通常ローカルバンドが出演する"ライブハウス"はバンドを聴きに来るお客さんやバンドの友達、対バンのメンバーしかいない。見るか出て行くか、フロアに居る人達は、だいたいがバンドを観ているし、ある程度のバンドに対する"情け"が成立するし、自分たちに有利な反応を作り出すのは簡単だとも言える。

しかし、クラブに来るお客さんはある程度の知名度を持った、普段聴いてる洋楽ロック/邦楽ロックのヒットチューン大勢で体感して楽しみを共有するために来ている。
さらにはこのclubSNOOZERであれば、タナソウ氏、亮太さんの両有名ライターがDJプレイをしているということに付加価値を感じて楽しんでいるのではないかと思う。
言ってみれば、知名度が低いインディバンドにはほとんど興味がない。だから普段のライブハウスに居る感覚に比べるとお客さんの反応はかなり薄い(というか反応が超正直)。酷い時には"フロアに人が居る人のほとんどが堂々とスマホ見てて"誰も見てない"という状況にもなる。
「clubSNOOZERにライブ出演」というと、一見華やかなチャンスに思えるかもしれないけど、それだけライブを成功させるには難易度が高い場だ。

Nahavandはこの日、前述のHEAVEN’s DOOR以来の7カ月ぶりのライブとなる。
簡単なPA設備を使ったライブのためか、出音が安定しなかった。
前半3曲はボーカルとギターしか聞こえなかったし、MCの間に調整した以降はバックのサンプリングは聴こえたものの、ギターの音が小さくなってしまって迫力がなくなってしまった。
完全に安定したのはアンコールで披露した"Soul Dwells In Style”だった。

ということで、非常に不利な条件下であった。にも関わらず、Nahavandへの観客の反応はすごく上々で、最後のアンコールまで興味を途絶えさせていなかった。

特に印象の強かったシーンを挙げていくと、、
1曲目は「最強のふたり」という初めて聴く新曲。
部分的に聴きとれた音からも、リリックの内容の進化が感じとれたし、楽曲の構成も、いわゆるロックの基本パターンよりもヒップホップ側の高揚感に近いように感じられた。
とは言え、彼らが以前から唱えている"ギターロックとヒップホップの融合”という枠組みからは外れておらず、より、そのオリジナリティに現実味が出てきたようない印象だった。"Soul Dwells In Style”からも、前作の『Preliminary』からも、明らかに作曲面での成長が伺えたし、音源化がすごく楽しみ。



3曲を終えた後に、宮内君のMC。
ここである仕込みを披露することで完全にフロアを自分の味方にする。
今までNahavandのライブを観てきた身としてはこんなパフォーマンスができるなんて!とビックリした。隠れて月イチくらいでライブしてるんじゃないだろうか?
何をしたかについては、あえてここで書かない。

4曲目以降、バックの打込みがクリアになったところで、今までとは違ったギミックに気付く。
部分的に自らのボーカルを流して、疑似的に2MCにしていた。打込みを使っているというデメリットを、自由な発想でメリットに転換するという活かすというアイデアだ。
さっきのMCといい、Nahavandはライブがルーチン化していないバンドなので、1回、1回のライブにいつも違ったアイデアを放り込んでて、すごく興味深いのだ。

『Priminary』も『After you』もすでに配信が完了していることもあって、セットリストはMVの曲が中心だった。
最後の"MSIC"が終わった後に自然発生的にアンコールがかかり、2曲目で披露した"Soul Dwells In Style”を再披露。文字通りのアンコール演奏だった。この時、出音が安定して、大盛り上がりになった!
★★★★★



ライブ後、宮内君は「ダメだったって書いといていいですよ」って言ってて、まあ確かにまだライブの技術的なところで未熟な面も無い訳ではないけど、そんな経験でどうにかなるところはどうでもいい。
新曲を披露したり、ギミック仕込んできたり、その日を特別な日にするための準備をして、それでもって観客の支持を得ていくというところはすごく評価したい。
多くのインディバンドが当たり前でありながら、実は全然やれてないところで、そういうところがアマチュアとプロフェッショナルの境界線になるのではないかと思う。

初めて見たタナソウ氏はカリスマ性があってスラっとカッコよくて、アントニオ猪木みたいだった。
久しぶりに亮太さんが邦楽ロックをかけてる姿を観たけどやっぱり輝いてた。
NahavandはclubSNOOZERを盛り上げる役目を果たしながら存在感を出してて良かった。

Nahavandの次回のライブは12月23日。NONONO主催イベントでNOWHEREMANと共演する。

TJ
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