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FAMOUS PAINTERS @ 京都夜想

2013/12/07 (SAT) OPEN 18:00 / START 18:30
「FAMOUS PAINTERS presents“GIRL'S TALK vol.6”」
出演:THE C-3'S (yokkaichi) / XL-FITS (fukuoka) / LOUDER / CENTiPEDe / COWS /
FAMOUS PAINTERS

★★★

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主催のFAMOUS PAINTERSは京都のパンクバンドだ。
結構前からチェックしてて、ようやくタイミングが合って観ることできた。

ボクの記憶が確かであれば今から約6年程前に活動していた the videosのメンバーが新たに結成したバンドだ。
90年代の後半にTEENGENERATE、RESISTRATORSをはじめたとしたクラッシクパンクをファッション性から音まで再現したシーンがあった。クラッシンパンクにあえてジャンルを絞ることで純度を高め、一つのカルチャーとして確立させた好事例である。RESISTRATORSが定期主催した伝説的イベント"クロロホルム"というのがその現象の象徴としてよく挙げらている。the videosは粗削りながらも、この文脈を引き継ごうとするバンドであった。
バンド名とかのグラフィックも洗練されてて、その辺のジャンルへの愛をすごく感じるバンドだった。そして、その愛が強過ぎてか、聴き手にとっては音の輪郭がまったく掴めないくらいにギターの音が大音量だった。ある種のシーンに対しての愛が強過ぎるのだ。

FAMOUS PAINTERSになってからは主催イベントを中心に堅実に活動している印象がある。
SoundCloudの音源を聴く上では、サウンドの基盤はThe viedosの頃と大きくは変わらないが、ベースやドラムのリズムとのバランスが格段に良くなってるし、曲の構成もリズミカルなパーツが入っていたり、1曲毎に個性がある。
特に特出するべき点は、初期パンクと呼ばれるストレートなパンク一辺倒でクローズするわけではなく、wireだったり、XTCのようなリズムワークも自然に取り入れていて、かといって散漫にはなっていない。
パンクという表現の範ちゅうを広げていても、クラッシクパンクとしてのスタイルが崩れない点に関しては、先に挙げたTEENGENERATEのシーンの時点では実現しきれなかった(あえてパンクを狭義に絞っていたので)部分でもあり、逆に言えばTEENGANERATEのシーンがあって、それを土台にしているからこそ実現できた楽曲でもある。
https://soundcloud.com/girls-tal


そのFAMOUS PAINTERSが主催する定期イベント「GIRL'S TALK」は、彼らと同じく"クロロホルムチルドレンである、そのジャンルミュージックに特化したバンドを日本中から選りすぐって集められたイベントとして注目度が高い。
関西にはいくつかのガレージ/パンクの名物ハコがあるが、このイベント一つだけで十分足りるのでは?と思わせるほと、毎回のキャスティングが充実している。

京都の名物パンクイベントと言えば「感染ギグ」があるが、
こちらはどちらかといえば80年代~90年代中盤をカバーしたオルタナティヴパンク、ハードコアパンクをメインにしている。

言ってみれば、京都ではこの2つのイベントによって、今のシーンに直結していく「パンク」というジャンル(主流のパンクから分岐したようなもうちょっとコアなジャンルは別として、、)をかなり大きくカバー出来てるのではないかとも思い、今の京都シーンの充実ぶりを改めて感じる次第でもある。

話をFAMOUS PAINTERSに戻す。
京都夜想に着いたのは21時前だった。昨日はトリのFAMOUS PAINTERSを目当てに、イベントは雰囲気だけを観るつもりだったので、この時間に行った。



夜想に入ると、パンクのイベントだけあって、ビールとタバコでいっぱい。
そこらじゅうでアルミ製の灰皿がひっくり返ってた。
常連の人とそうでない人の割合が半々くらいだろうか。バンドが友達を無理やり集めて主催したイベントによくあるような内輪ノリはそこまで感じなかった。
イベントとしての色はちゃんとそこにあって、しかも一元客もガッチリ受け入れるような、ふところが深い、オープンな雰囲気であった。

今回で6回目ということだが、このジャンルのファンが求めるような必要不可欠なイベントに、回数を重ねていくうえでちゃんと築き上げられている。

トリとして出てきたFAMOUS PAINTERSの演奏は、予想どおりちゃんとバランスのとれた作り上げた外音であった。バンドのサウンドをベースで引っ張ってて、リズムやメロディの輪郭がはっきりしていて曲の繊細さがちゃんと伝わって良いライブだった。



先人が作ったシーンを一過性にせず、活性化させながらもしっかりと引き継いでいるという重要な役割を担っている。いかにも京都らしい文化的な素晴らしい活動だと思う。
ただ幾分DOLL的というか、過去のシーンに執着していて、今の時代性に閉鎖的になっている感は否めない。
具体的にはわらないけど、今の時代の音楽にもしっかりと回答をして、この視点でも切り込んでいけるような新鮮さがもっとあってもいいように思う。せっかくある程度のレベルまで行ってて求心力があるのだから、このままというのはちょっと勿体ないと個人的には思う。

後半になるにつれて、フロアが大盛り上がりになってきた。
まるでシーンの牽引者としてのFAMOUS PAINTERSを称賛するように、
アンコールの「GM→ココ」では狭い夜想の中でモッシュピットが起こった。
アルミ製の灰皿をひっくり返してしまう人もいるが、それを元に戻す人もいる。
最初からいるであろう酔っ払った人も、さっき来た人もすごく楽しそうで良い空気だった。
そしてこれを統括しているのがFAMOUS PAINTERSであるのは周知の上だ。




それと、夜想。はじめて行ったけどかなり良かった。
生ビールあるし、サッポロのビンビールもある。ギネスのビンもある。
食べ物もたくさんある。椅子もある。装飾きれい。
京都に良くある居心地の良いライブハウス。キャパの割に外音も良い。
そして何と言ってもスタッフがwillardのTシャツ(L.C.D.Dのロゴ)着てたのが良かった。

TJ
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