deadeye dickを楽しみに、vijonに着き、階段を降りると
「再入場禁止」
入り口の扉にでかでか貼っていた。さらにその扉を開けた先の、中の扉にも「再入場はできません」と貼ってある。
deadeye dickの出演はトップバッターで18時。もうひとつ観たいと思ってたbarserker childern clubの出演は21時であることも覆面調査でチェック済みだった。しかし、というかやっぱりここは再入場禁止なのだ。vijonはいかなる日であろうと再入場禁止だ。
入場料を支払って、まるで見なかったかのように「再入場はどうしたらいいですか?」と聞いたが、当然のように「できないんです」と返答される。こんなこともあろうかと言う時の保険として鞄に忍ばせた西村賢太の文庫本はあったものの、はたして3時間も石の状態になれるのか、全く不安だったが、すでに時間は18時。
迷ってる暇はなく、「再入場禁止」の扉を開けて、致死に値するであろう密室ストレスを覚悟してフロアに入る。
deadeye dickは去年のBritish Pavilion出演の時以来。その時はギターウルフくらい泥酔っぷりで、かなりハイテンションのご様子だったが、さすがに今回はトップバッターということもあってシラフのようだ。
曲はほとんど入れ換わってて、ギターやシンセのリフを効かせた明るめでPOPな曲に統一されていた。
以前はダブステップっぽいアプローチの曲だったり、マッドチェスターっぽいのだったりいろいろな印象の曲が混ざっていて、面白くはあったんだけど、やや散漫なのが若干気になっていたし、前身バンドのthe swallow の頃からしても、彼らはこういうスタイルが素直にハマっているので、良い方向性に進んでいる。
演奏も前よりかなりまとまっていた。deadeye dickになってから新しく入ったシンセもうまくバンドの音を補完している。シンセの音が前に出過ぎないのが、嫌味が無くて良い。あと流行りで使いがちなアナログな音をほとんど使っていない(たぶん)ところも個性を感じて良かった。
特に最後の2曲と宣言してからの、2曲が印象的な展開をする傑作曲だった。泥酔してなくても、良いライブだった!
ライブが終わった後、久しぶりにdeadeye dickのメンバーと懇親した。
遠藤ミチロウと共演したり、先月にはthe whipsの来日イベントにも出演してたり、いろいろな所に出演している近況を尋ねると、
「vijonでやる時はだいたいテキーラパーティーです。1人1本づつテキーラ空けるんですよ。先月the whipsの時も”自分らが楽しかった”という記憶しかありませんね」
という相変わらず刹那的な活動をするdeadeye dickの面々たち。
実はパーカッションのメンバーが居るらしく(職業が船乗りのためこの日は不在)、全員そろったライブも見たい。
6月には新しくレコーディングをするらしく、音源も楽しみ。
ベースの高田君が、知り合いがやっているという、うまいカレー屋を紹介してくれた!近いうちに必ず行く!
TJ
PR